写真は今朝のマニラ湾
今の気温は２６度。曇り
ボラカイの友人達の近況は、ＨＰやブログで伝えられ。彼らのメインロード沿いは被害が
少なく、逆に裏側は大きく被災。停電が１〜２週間続くとか、長ければ３週間の話もある。建
物に大きなダメージが無いとも、書いてあった。
最近、全面リホームをしたばかりなので、被害が出れば死活問題になりそう。何よりと胸
を撫で下ろしたが、タクロバンの惨状を知れば喜んでも居られない。ニュース写真を見ると、
懐かしい建物もあるが。周辺の惨状に、ただただ驚く。
イメルダ・マルコスの出身地として有名なタクロバン。マルコス政権当時は、繁栄していた
レイテ州の州都。マルコス政権が崩壊して、国外へ亡命した日から、時間が止まってしまっ
た街。新しい建物は殆どなく、セピア色の市街地に見えた。
経済の９０％以上握る華僑の下で、最低賃金ですら貰えないフィリピン人。それでいて、
治安も良く安定している様に感じる。タクロバンの経済は、米国へ移住した人に支えられ。そ
のために、街の中心街は銀行と薬局が目立つ。産業は仕送りかも知れない。
タクロバン郊外のガーデン・レストラン。２００７年撮影
商店街はミニチャイナタウンに見えるほど、華僑の店が多い。昼食はローミン（煮込うど
ん）と肉まんとか、中華系を多く食べ。まともな日本料理もなく、韓国レストランですら、当時
（２００７年）は無かったが。ホタテに似た小さな二枚貝が、味もホタテ風で美味しかった。
夜な夜な通ったレイテパークホテル近く海鮮レストラン。橋桁を海に浮かべ、週末はライ
ブバンドのレストランとして営業していた。お気に入りは中華で、ローヤルや六福、後は名前
を忘れたが。タクロバン随一のイタリアレストランも、社交場に成るほど繁盛していた。
フィリピンの地方都市は、どこも同じ。産業は少なく、無論求人もない。それでもタクロバ
ンは長閑な街で、夜歩いていても安心していられる。そんなイメージしか無いのに、ニュース
写真を見ると、災害後は略奪が起きている。
従順に見えたタクロバンの人達に、今、何が起きているのか。救援物資も届かない、道
路には死骸が散乱している。それでいて、埋葬するのに時間が掛かりそう。飲み水や食料も
ない日々が続けば、華僑への反発も暴動の要因だと思う。
２００６年１２月〜２００７年８月の間、毎月１０日前後滞在したタクロバン。コンドを友人が
借りてからは、ホテルに泊まらず。朝から市場へ買い出しに出かけ、海産物や野菜の質もマ
ニラより好い。鶏・豚肉も旨く、これで牛肉が良ければ好いねと話し合った。
住みやすく、空気の綺麗な街が。暴動と略奪、死臭にまみれた街へ変わっているとは。
ニュース写真を見ていると納得するけど、心の中では違うと思ってしまう。タクロバンで、お
会いした日本人は少ないけど。台風被害より、こちらの方も心配になっている。
日本大使館発表は、レイテ州に１００人の在留届。レイテ日本人会の話しでは、会員２３
人のうち１１日夕まで、連絡が取れたのは４〜５人（２０％）。在留届を出さない長期滞在者
は、何人いるか判らないと話していた。
確率から言えば、８０％の邦人が行方不明。その中に知り合いが居るのか不安になる。
あれから何度か携帯を落として、安否確認の連絡も出来ない。もしマニラへ同じ規模の台風
が来たら、考えるのは止めようと思った。
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